春祭り

桜の花見をかねて、春祭り見物。同じく甲府市内では今日は信玄公祭りも開催されており、こちらは県外からの観光客も多く盛大なものですが、私が行ったのはささやかで珍しい地域の祭り。9体の人形を、古風な衣装を着た男の人たちが笛や太鼓を鳴らしながら神社まで担いで行列し、そこで舞いを奉納するというもので、写真はその行列シーン。






珍しいのは、人形の顔が布で目隠しのため覆われてる事でしょうか。目隠ししたまま移動させられるというのは、何かまがまがしいイメージも感じるのですが、のどかな春の日差しの中で満開の桜や野の花の中を通り抜けながら、笛や太鼓の音色と共に行列するのは、本当に楽しいひとときでした。カメラを手に待ち構えてる人も多かったですが、私と同じように行列に一緒に混ざって歩く人も多く、私の隣はベビーカーを押しながら子供と一緒に付いてきた若いお母さんでした。お囃子の音を近くに皆と聞きながら、何だか「ハーメルンの笛吹男」を思い出してしまいましたよ。この人形たちを見ながらも感じるように、祭りはどこか恐いものを秘めてる気がします。人の歴史に根ざしたものには必ず暗く恐ろしい面があるようです。それを、この明るい春の日差しの中でやわらかく皆と共有しあう事こそが祭りの醍醐味なのでしょう。