今夜は久しぶりに寒いのです

この数日ようやく暖かくなり、体が楽に感じられていたのに今夜は寒く、富士五湖の方では雪になってるという。アルバイトの帰りに寄った書店で「反・幸福論」佐伯啓思 著 を買う。三分の一ほど読んだところであるけど、随分啓蒙される。深い内容を読みやすい文章でこちらの硬い頭にもしみ込ませてくれる。今の私に740円は、馬鹿にできない出費だけれども、元を取ってもお釣りがくる(ハハ・・)幸福について書かれた章で、印象的だったことを。
自由を守るということは、公的な権力や権威から「私的世界」のささやかな幸せを守るという事だったのに、権威も権力も消えた現代日本の社会のなかでは、より多くの欲望の開放へと自由が意味を変えた。自由とそれによる幸福の実現は「利益」と「権利」の追求となり、追求する限り充足も無い。これが人を幸福から遠ざけてるという事。自由が暴走して人を幸福から遠ざけるというのは、我が身を省みても分かる気がする。こういう気付きで暴走に歯止めがかかるなら誰にとってもこの本は意義深いはず。この後の章では脱原発無縁社会などにもふれてる。ざっと先に拾い読みしてしまったけど、今からじっくり読んでいろいろ気づかせてもらいましょ。